日本眼科啓発会議は、アイフレイルの啓発活動を進めるにあたり、40代以上を対象に、目の健康に対する意識、関心度、目の病気の知識度、加齢による目の機能低下に対する意識などを把握するため、「目に健康に関する意識調査」を実施しました。
以下に、調査結果の一部を抜粋して掲載します。
【調査方法】
- 調査手法:
- インターネット調査
- 調査対象:
- 調査会社のモニターより抽出した40~89歳の男女
年代、性別、都道府県について、人口構成に準じてサンプル設計
- 対象者数:
- 有効回収数 13,157サンプル
- 実施時期:
- 2021年6月4日(金)~6月7日(月)
現在、健康面で不自由を感じていることは何か、歯や耳(聴覚)、足腰(歩行や動作)、物忘れなど7項目を挙げて聞いたところ、「目(視覚)に関すること」が最も高く、47.7%と半数近い。
しかし、普段から健康維持・病気予防に努めていることを聞くと、「歯に関すること」が46.3%で最も高く、 「足腰(歩行や動作)に関すること 」(39.4%)、「目(視覚)に関すること」(26.1%)と続く。
さらに、今後、健康面で心配が増えると思うことを聞いたところ、「足腰(歩行や動作)に関すること」(53.8%)と、「目(視覚)に関すること」(52.7%)が高く、半数を超えている。
現在目について気になっていることを聞いてみると、「小さな文字が読みにくい」が最も高く、51.3%。「目が疲れやすい」42.8%、「視力が低下している」40.7%が続く。「特にない」のは11.5%。
性・年代別に見ると、「小さな文字が読みにくい」は50代、60代で6割前後。40代の上位は「目が疲れやすい」(男性47.5%、女性52.6%)、「視力が低下している」(女性46.0%)などである。
緑内障と診断されたことがあるのは全体の6.4%で、男性70代以上では11.3%、女性70代以上では9.0%である。
緑内障の診断を受けたときの状態は、「何も問題は感じていなかった」が最も高く、59.1%。「視力が低下していた」(21.7%)、「見えにくい部分が生じていた」(17.1%)が続く。
診断を受けた人が眼科を受診した理由は「検診を受けて問題があると言われたから」(53.0%)、「眼科を受診中に、眼科医に勧められたから」(29.6%)など。
以下は、緑内障と診断された人のみ回答
「何も問題は感じていなかった」人のみ回答
アイフレイル(加齢による目の機能低下)を感じているか、聞いたところ、「とても感じている」(14.6%)、「少し感じている」(45.4%)。全体の6割はアイフレイルを感じている
性・年代別に見ると、最も高いのは女性50代で71.4%。女性60代も69.9%と高い。反対に、最も低いのは男性40代で45.9%と半数以下。女性40代も51.3%と低い。
アイフレイルに対する意識が高いのは、男性より女性、年代は50代以上で、40代は男女とも低い。